日本の食品市場を中心に食品や食品関連技術を専門としたアドバイザリーコンサルタント 久保村 喜代子

 
クボムラーナ

Kubomura Food Advisory Consultants Japan Food Innovation 久保村食文化研究所

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食文化と食品添加物考

第十一回 「卵の話 その3」

卵の一次加工品の用途

食品には実は広範囲にわたって利用されているのがお分かりと思う。食品なのか食品添加物なのか?ここが思案のしどころである。

食品添加物反対論者には、ケミカル物質のような名前のものから、その背景不明のものまで認知されない。この私とて食品添加部肯定派であろうと、食品産業における誤りのない利用を守って欲しいと思って久しい。

加工食品にとっては、食品添加物は必須なのだから…..

 

卵白を例にお話しよう。

別名アルブミン・卵白アルビューミン等とも呼ばれているが、液状・凍結・乾燥と三種類あり、その製法は前記のように噴霧乾燥・凍結乾燥・低温乾燥等がある。これらは乾燥する前には、卵に含有するブドウ糖をバクテリア又は、酵素によってグルコン酸に変えておく。更に乾燥品の戻りを良くする為に、発砲剤を加えておくなどの手段が取られる。

生卵白の成分は、その約88%が水分、その他たん白質10%、灰分が少々であるが、乾燥品は透明な薄片状の粉末で水分は12%から16%で吸湿性が少ない。レシピーに使用する場合は水に容易に溶け、加熱すると凝固して、生の卵白と特性を発揮する。

食品添加物として、気泡剤・ゲル化剤として、マシュマロやマカロン・メレンゲ、一般菓子類・スポンジケーキ、さらに蒲鉾、焼き竹輪などの水産練り製品と広く利用されている。

では、全卵・卵黄はどうだろうか?

調理の面からも卵を見てみよう。一次加工の卵はその利用範囲の広さがやけに目立つ。

卵、それは淡白な味を持ち、甘・酸・塩いずれの味とも良く調和する。それ故、そのまま生食・あるいは茹でて食べるほか、用途が多い。そして、その物理性がすべてに影響を与えている。卵白の起泡性は、泡立てやケーキを作るため、卵黄の乳化性はマヨネーズの製造に応用されている。卵料理のポイントは、卵をどのように熱凝固させるかが調理の秘訣である。茹で卵・半熟はもちろん、カスタード・茶椀蒸し、卵焼き・オムレツなど、全ての凝固の仕方が、料理そのものの出来栄えを支配してしまう。

若かりし頃、料理を習いたての頃、茶わん蒸しをあのスムーズなテクスチャーなど程遠い無残な状態にしてしまった。加熱方法がコツだった。あの滑らかさはどこにいってしまったのだろうか?

昨今、加工食品の溢れている中、何故に卵加工食品が廉価に提供できるのか?

卵の一次加工の発達に他ならない。一次加工品を主原料として使用する卵焼き・卵豆腐・茶碗蒸しがある。そして、主原料ではないが、卵の加工品を添加物的に限られた量、レシピーに使用するケーキ・ヌードル・アイスクリーム・麺類・水産練り製品、畜肉製品などその数は大変なボリュームだ。

更に、一次加工品で大事な物、それは卵殻である。強化剤や品質改良剤になる。卵の殻、未焼成・焼成したら、昨今・そう中高年になったら大事なカルシウム源だ。

 

卵の二次加工品

最近、茹で卵を輪切りにした時、卵白・卵黄の層を均一化するため、二重の円筒の内側に卵黄液を外側に卵白液を入れ、茹で上がってから、円筒を取る。すると茹で卵の中心部を切ったようにどの部分を切断しても均一に見える。まるで金太郎飴だ。

このような例は他に多々ある。特に日本では卵にかけては有名な会社があるが、その製品群を垣間見ても大変な数だ。

二次加工卵製品、諸外国の技術の遥かにプロフェッショナルな事をレシピー開発のおりに知った。科学の勝利ともいえるかもしれない。ここ何年も提案と豪語を繰り返しているレシピー開発にはCulinology が大切。

要は、液卵に何らかの処理を加えて、レシピー使用上にメリットを出したような卵製品が多々存在している。加塩冷凍全卵・シューエッグ・低コレステロール卵・加糖濃縮全卵・酵素処理加糖加塩卵黄・乾燥卵白を主としてさまざまな食品添加物を加えた品質改良剤・卵豆腐用卵豆腐卵液・……etc.

諸外国は、歴史と共にその食生活の中に卵はより密着しているが、日本の食生活にはほんの短い期間に急に入ってきた。上手に使いこなすのは難易で当然なのかもしれない。

 

食品添加物としての卵の話

二次加工に続いて卵のより効果的な利用の例には、卵黄レシチンがある。

この卵黄レシチンが乳化剤としては、優れた働きをする。卵黄は脂質が極めて多く、卵黄固形物の約63%を占めており、この脂質は卵黄固形物の約33%を占めるたん白質を結合してリポたん白質がある。この他のレシチンを主成分とするリン脂質やコレステリンとなって存在している。リポたん白質は水中油適型の乳濁液を作る特徴があり、レシチンは強い乳化力を持つ。更に、コレステリンは油中滴型の乳濁液を作る特長がある。その為卵黄は、それ自体が乳濁液であると同時に強い乳化力を有している。バラ―ケーキ類などの生地調整において、効力を発揮することが理解出来る。これらのレシピーの配合原料がよく均一分散するのは、この卵黄の乳化力が大きな役割を果たしている。

しかし、この乳化力もpHや温度、攪拌方法などによって影響される。種々考案され、乳化剤卵黄レシチンが市販されている。価格の面からいえば、大豆レシチンが多く使用されているものの、卵黄レシチンもたくさんのレシピー開発に利用されている。マヨネーズ、ハム、ソーセージ、マーガリン、洋菓子食品香料、清涼飲料水など多岐に渡っている。

この卵黄レシチンの製法は調理操作からではなく、新鮮な鶏卵から極性溶剤と無極性溶剤と使用して抽出する。そして、この抽出液から水分や、溶媒を除去するのに高真空下で不活性ガスを使用して酸化を防ぎながら行う。

この卵黄レシチン純品はやや不安定な所もあるが、乳化性、浸透性、分散性が強いし、僅かであるが酸化防止作用もあることが知られている。

この他、前途の生卵黄から抽出溶剤を加えてろ過して、卵黄たん白質を除去して抽出卵黄油を得る。この卵黄油はチョコレート・加工油脂などに界面活性剤を主体として、保湿剤、抗酸化剤と用いられているなど広く使われている。正に食品添加物の魔法の薬の役目を果たしているようだ。

卵は食品の他、何に使われているのだろうか?

近年「ハゲは嫌!」が定着してしまった。当然、若くしてなったら悲しいに違いない。私自身は白髪を気にしているが、夫の髪の毛の行く先を密かに心配しているのも事実だ。しかしながら、子供の頃、好好爺が光り輝く光頭というと、さも優秀の字の優しさと、秀才、そして、人生経験、時には好色の意味での女性大好きを表現されて実しやかだ。

この光頭、どのようにして維持するかは、そう……。

頭をシャンプーの後、マッサージ、その後、卵液を塗ると高貴な輝き、反射光が醸しだされるといわれた。

現にこの卵液、食品加工用では艶出し用の卵黄は、ある種の糖類と食塩を加えて、冷凍した物が出回っており、栗饅頭、月餅、その他の菓子類を焼く前に塗ると、焼成後素晴らしい黄金褐色の色沢を得られることが知られている。

こんな具合で工業用での捺染、写真、転画紙、皮革光沢剤、接着剤などの用途があるし、リゾチーム・レシチン洗剤・シャンプー、パック等の医薬、化粧品方面にも利用されている。

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